物置

Twitterに書くと痛いことを載せていくブログ

2018年映画ベスト10

1.パディントン

2.カメラを止めるな!

3.万引き家族

4.リズと青い鳥

5.ミスミソウ

6.ボヘミアン・ラプソディ

7.生きてるだけで、愛

8.泣き虫しょったんの奇跡

9.デッドプール

10.来る

 

理由は次

 

 

全体的に(擬似)家族映画が良かった1年でした。

 


その中でもパディントン2は大人から子供まで誰でも楽しめる意味でのファミリー映画としても両立していました。

冒頭の飛び出す絵本での演出、相変わらずのシンメトリックな画面構成、刑務所内でのピンクの囚人服、そして前作にはなかった悪役キャラへのフォローなど、ハードルガン上げだったのにそれを余裕で飛び越えてきて、まさにクマ界のターミネーター

吹き替えキャストも前作から変わらず良い仕事をしてました。※

見ているだけで幸せになれる作品で、もしも子どもができたら1とともに絶対に見せる作品。

ちなみに僕のスマホケースはパディントンの手帳型です。女の子かよと言われますが知りません。好きですから。

 


カメラを止めるな!も同じように、あれだけの高いハードルを余裕で飛び越してきた傑作。個人的には内田けんじ監督の大傑作「運命じゃない人」を思い出しました。

一度は映画でなくても何かを作ったことがある人なら必ず刺さる作品だったと感じました。

僕は学生時代映画作りに夢中で、あの時もトラブルに巻き込まれたり、シーン丸ごとカットしたり、日暮監督の言ってた「これは俺の作品だ!」が全然人ごとに思えなかったです。

あのワンカット撮影がどれだけ難しいか・無茶かということですよ。自分も一回やろうと思ったけど、せいぜいレールドリー前に押すだけの代わり映えのない画面になりましたよ。

あとは人の多い劇場で見られたことが大きかった。観客全員で笑うというのは映画館ならではの体験なのでみんな映画館に来てね!

 


怒涛の伏線回収で爆笑からの最後は家族の絆描写でしんみりさせる感情のジェットコースタームービーが今年のワンツーフィニッシュ。

逆にセリフを少なくし淡々と進むにもかかわらず感動するリズと青い鳥が次点。

 


リズと青い鳥は、みぞれの髪を触わる仕草や彼女たちの足の動き、ふとした表情、校舎という鳥かごに閉じ込める舞台設定、カーペットの柄、EDなどとにかく山田尚子の趣味が気持ち悪いくらいに出ていて好きです。

上2つとは違い小さな演出の積み重ねで2人の距離感を表していて、それが爆発する理科室でのシーンは素晴らしい。

今年もアニメ映画は何本も見たけどやっぱりダントツで出来がよかった。

まだまだ山田尚子(と「若おかみは小学生!」も書いた吉田玲子)の天下は続きそう。

 


若手・中堅・ベテラン俳優が各自の演技力をぶつけ合う万引き家族と新人俳優たち初々しい演技が連鎖する作品のミスミソウには今年のアンサンブル演技賞あげたい。

 


万引き家族は近藤龍人の撮影も良かった 釣竿万引き後の河原歩くシーンとか、夜の空き地を治と祥太が走り回るシーンとか。

今まで家族を描いてきた是枝作品の集大成的作品(家族ってタイトルがついているのは万引き家族のみ)って言われているけど、三度目の殺人での新たな挑戦(サスペンスとシネスコ)やフランスでの新作撮影を見るとまだまだエッジの効いた作品を作ると思う。だからこの作品をそう呼んではいけないし、通過点的作品だと思う。

 


ミスミソウは各自が抱えている心情を映した後に、手を抜かずにグロ描写をきちんと痛く描くことにより、無理矢理加害者側に感情移入させるのが素晴らしい。

加害者側から見るイジメというのもなかなか悲惨で、歯止めが効かないんだなと思う。水曜日のダウンタウンのあの企画なんかそう。

あと田舎地獄映画だなと感じました。都会に行けるのであれば、妙ちゃんは春花を誘ってオシャレしていただろうし、あの街にゲームセンターがあれば、あいつらはずっとあそこにいて、ハイスコアガールのハルオみたいな奴と仲良くなって過ごしていたと思う。

何もない村・何も変わらない狭い村こそがあの悲劇の原因です。

 


ベストの作品全てラストシーンは絶対に忘れないと思うけどその中でもボヘミアン・ラプソディ圧巻のライブエイドと生きてるだけで、愛の最後の一言は一生ものだと思う

 


ボヘミアンはいわゆる音楽映画の王道展開(なんやかんやあったけどライブシーンを最後に持ってくる)映画の中では、セッションやシングに並ぶ出来だった。

最近の王道展開すらできないのもある中(BECKみたいなオチにさせたあのジャズ映画は絶対許さない)、きちんとそれで勝負して感動させるのだから文句のつけようがないです。

親が「ブライアン・メイ見るつもりで武道館行ったのにフレディ・マーキュリーにしか目がいかなった」というのが納得するくらい、ラミ・マレックは完全にフレディだったと思う

 


生き愛はヒロインに感情移入しすぎて死ぬかと思った。勝手にふるえてろの二よりも感情移入してしまった。

当時の僕は彼女と同じような考え方をしていて、だんだん分かり合えたかと思ったけど、自分の全ては分かってもらえない、分かってもらいたい辛さがすごく辛かった。

でも彼女の最後のモノローグ「でも分かり合えた一瞬で生きて行ける」に全て救われました。まさに生きてるだけで愛。

16mmで撮られた映像も綺麗。菅田将暉のあんな演技すごく久しぶりに見た気がする。

 


泣き虫しょったんは瀬川さんの自伝というより、一度廃業しかけた豊田監督の自伝のように感じて感動しました。実際オールスターキャストでした。

将棋やっていた監督だけあって、聖の青春よりも将棋していたと思うし、どう写せばカッコ良いかも考えていたと思う。

ラストの演出はやりすぎ感はあるけど僕は大好きです。

 


家族映画中でも自称するほどの家族映画だったデッドプール2

前作と比べて予算も上がったせいかアクションも銃撃も爆発も倍になっていてただ単純に楽しかった。

まさかあいつが出てくるとは思わなかったっていつも思うけど、このあいつは誰かというところもパワーアップしている。

なによりもメタギャグ。007のパロディから始まり、エンドロールのグリーンランタン殺し。とにかく最高でした。

ライアン・レイノルズには一生続けてもらいたいです。

 


そしてこちらも家族映画の来る。

雷が遠くで落ち、雨降っている中でbutterfly流し始めたり、病室の三面鏡に映し出される姿とか、編集とかああThe 中島哲也映画 だなと思いました。

 登場人物全員濃いのがすごい。松たか子もすごいけど特に柴田理恵。フレディよりもグラサン姿似合っていた。ベストババア部門。

 


以下次点

リバーズ・エッジ ・・・生のメタファーまみれ

若おかみは小学生!・・・メガネに色が付いている!

悪女・・・ハード・コアもアトミック・ブロンドもびっくり。

 


今年は劇場鑑賞本数が無事3桁(112本)の大台に乗りました。

来年ももっといい映画に出会えますように。

中身のない駄文失礼いたしました。